――洪水―― 少しずつ陰る じわりと木漏れ日が胸にしみる 私が見ている世界は 天地が逆転して 全てが存在して 全てが仮想なの クルリと鳥が優雅に舞い 頬を伝う涙が生暖かい あなたがいる世界は 年月が容赦なく流れているのでしょう 私はほんのひと時 時間を止めて 周りに流れる時間を眺めてみる 街灯テレビが告げる凶悪ニュースも 切り離された私には届かない 描く螺旋は終わりが無いようで 砂時計は目の前で宙返りをし あぁ でも私にはどうしようもない あぁ もう仕方ないか 塩くさい涙も枯れ果てたとき 再び私の時間は動き出す 緑の洪水の中 私はもがき抜け出した 愛などと曖昧な言葉で定義しないでほしい 息すら忘れるほど ただ純粋だった 滾々と降り注ぐように流れる太陽の光の前 目の前で駆け抜けた一筋の流れ星が 呼吸を思い出した自分のめまいだと そう嘯いてみた 高校時代の作品